この記事について
「地図上に道路をわかりやすく塗分けて表示したい」
「MapFan DBで経路検索機能を実装したい」
「ナビゲーションアプリを作りたい」
そんなとき、道路データのどの属性を使えばよいか迷ったことはありませんか?
道路ネットワークのリンクには、「道路種別」と「経路種別」という2つの似た名前の属性があります。
一見同じように見えるこの2つですが、用途はまったく異なります。
特に、経路検索では必ず「経路種別」を使う必要があります。
「道路種別」を使ってしまうと、とんでもない難所を通るルートを案内してしまうことも...
本記事では、よくある間違いを防ぐために、「道路種別」と「経路種別」の違いと正しい使い分け方を解説します。
💡 前提知識
本記事では道路ネットワークの基本(リンク・ノード)を理解していることを前提としています。
まだお読みでない方は、先に「道路ネットワークとは?リンク・ノードの基礎知識」をご覧ください。
道路種別と経路種別の違い
道路ネットワークのリンク属性には、「道路種別」「リンク種別」「車線数」「道路幅員区分」などがあります。
この中に「道路種別」と「経路種別」という似通った名称の属性が存在しています。
この違いは何でしょうか?
道路種別とは
道路リンクの格付けのようなものを表すのが道路種別です。法令や政令に基づく道路の区分を表します。
分類例:
- 一般国道
- 高速自動車道路
- 都市高速道路
- 一般都道府県道
- 細街路
など
主に地図表示での色分けで使われます。
経路種別とは
経路検索やルーティングにおける道路の優先度や適性を表すものです。
経路ランクを決定する重要な要素となります。
⚠️ なぜ2つの種別があるの?道路種別じゃダメなの?
例えば、A町からB町への経路を検索すると仮定します。下の図で言うと、最短距離である国道と、少し遠回りする市道があるとします。
この条件だけで考えれば、誰しも国道を通るというルートを考えそうです。国道ですし、国が整備した道路だし通りやすい道路と考えるかと思いますが、実はそうとは限らないのです。
国道なのに険しい道路
例えば道路分類上の「国道」には、以下のような道路が含まれることがあります:
- 非常に狭い道路
- 急勾配の険しい道路
- 階段区間が含まれる道路
もし「道路種別」を使ってナビゲーションをしようとすると、とんでもない難所を通るルートを案内してしまうことになるのです。
「経路種別」では、こうした道路を弊社独自に適切に評価し、優先度を調整しています。
これにより、より実用的で安全なルート案内が可能になります。
📌 重要ポイント
⚠️ ルーティングの際には必ず経路種別を使ってください。
✅ 地図に道路を表示する → 道路種別を使用
✅ ルート検索・ナビゲーション → 経路種別を使用
その他の重要な属性
道路リンクには、経路種別以外にも経路検索に役立つ属性があります。
例:
- 同じ経路種別の道路が複数ある場合でも、バイパス道路を優先的に案内できる属性
- 長距離移動に適した幹線道路を示す属性
- 通行可否や方向制限を考慮したルート案内に必要な各種規制情報(例:一方通行、通行禁止、進入禁止)
- 道路の構造を表す情報(例:本線、ランプ)
まとめ
経路検索を実装する際の重要ポイント:
✅ 「道路種別」は地図表示用、「経路種別」は経路検索用
✅ 経路種別は道路の「通りやすさ」を考慮した分類
✅ バイパス道路や長距離移動に適した道路を識別できる付加情報も活用することで、より高品質なルート案内が可能
今回の記事はいかがでしたか。道路種別と経路種別と違いを理解し、適切な属性を使用することが、高品質な経路検索やナビゲーション機能を実現する第一歩です。
ご不明な点がございましたら、なんでも相談窓口までお気軽にお問い合わせください。